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あいにくその日は大雨が降っていました。
入場は問題なくできたのですが、試合開始を待っている間に結局雨天中止の案内が出ました。デトロイト・タイガースの本拠地であるコメリカ・パークを直に観るつもりでわざわざ時間を作って来たので、試合が見られないのは残念でした。ただ、そのおかげで時間に追われず球場のあちこちをゆっくり見て回ることができました。

コメリカ・パーク — 2000年開場のデトロイトの新球場
コメリカ・パークは2000年4月に開場した球場で、1912年からタイガースの本拠地だったタイガー・スタジアムに代わり、デトロイトの中心街に新しく建てられました。
建設費だけで3億ドルかかったと言われますが、4万1千席を超える規模を見ればその投資も納得がいきます。
その日はグラウンド全体が大きな防水シートで覆われていました。スタッフがトラクターで防水シートの上を行き来して排水を手伝う様子を観客席からそのまま見られ、普段は見ることのない球場管理の裏側を偶然ながめることができました。

※ 自分で撮影した写真で、人物のプライバシー保護のために人物だけAIで除去しています。

中止後も続いた演出 — パーティーパークのライブバンド
実際に印象的だったのは、試合中止後の対応でした。
球場の一角にある「パーティーパーク」と呼ばれるエリアでは、雨天中止の発表後もライブバンドの演奏がそのまま続いていました。
ギター、ベース、サックスまでそろえたバンドが雨にさらされながら設営されたテントのステージで演奏を続け、レインコートを着た観客がその前で数名パフォーマンスを楽しんでいました。
試合がなくなったからといってその日のコンテンツ全体が消えるわけではなく、代わりとなる楽しみをすでに球場内に重層的に用意していたということでした。
以前、韓国のハンファ・イーグルスの球場で雨天で試合が中断された際、電光掲示板に選手のミュージックビデオが中断中ずっと映されていて、球場がまるでコンサート会場のようになり観客が雨を避けずに盛り上がっていた光景を強く印象に残っていましたが、マーケターの立場から見ると、これは雨天中止というリスクに対する一定の対応マニュアルが整っているサインだと読み取れました。

ホームランと連動するメリーゴーラウンド — 子ども向けの空間
球場を歩いていて見つけたメリーゴーラウンドも目を引きました。馬ではなく手で一つひとつ彫って彩色した虎の形で飾られたメリーゴーラウンドで、2000年の開場当時から設置されている施設だそうです。ホームランが出ると照明と音楽に合わせて一緒に回るという説明を聞いて、単なる遊具ではなく試合の流れとつながった演出装置なのだと感じました。
野球自体にまだ没入しにくい子ども観客が長い試合時間の間に退屈しないよう、球場内にこうしたスペースをあらかじめ用意しておくという細やかさを感じました。
まとめ
結論として今回の訪問で確認したのは、国内の球場もどんな状況でも家族連れの観客のために野球以外の楽しみを球場の至るところに細かく仕込んでおく必要があるという点でした。
試合が通常通り行われていればむしろ見落としていたであろう部分を、雨天中止という予想外の状況のおかげでより丁寧に観察することができました。天候のために試合を見られなかった悔しさは残りましたが、球場がその空白を埋めるやり方だけは確実に学ぶべき点が多い一日でした。

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