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楽天イーグルス 楽天モバイル・スタジアム宮城

楽天イーグルス本拠地 楽天モバイル・スタジアム宮城 観戦記 — 球場の内外を広告板に変えるスマイルグリコパークの力

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サイト運営者が直接執筆するプロスポーツマーケティングインサイト2026-07-21 · 閲覧 166
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雨がしとしと降る火曜日でした。

試合開始前までは雨天中止のアナウンスが流れるのではとハラハラしていましたが、いざ試合が始まるとそんな心配が無意味に思えるほど客席はすでに満員でした。

雨がしとしと降る火曜日でした。 試合開始前までは雨天中止のアナウンスが流れるのではとハラハラしていましたが、いざ試合が始まるとそんな心配が無意味に思えるほど客席はすでに満員でした。

楽天モバイル・スタジアム宮城外観

レインコートを着た観客たちが雨に濡れながらも席を守る様子を見て、平日火曜の夜の試合でこれほどの熱気が出る球団は珍しいなと感じました。

楽天モバイル 最強パーク宮城 — ネーミングライツの愛称

正式名称は「宮城野原公園宮城球場」で、宮城県仙台市にあります。ただ実際にはこの正式名称よりも、2026年1月から付いた『楽天モバイル 最強パーク宮城』というネーミングライツの愛称で呼ばれることが多くなっていました。

東北楽天ゴールデンイーグルスが2004年に創設され、翌年から本拠地として使ってきた場所で、これまで何度かリモデリングを経て座席規模も3万席台まで増えました。愛称もスポンサー契約に応じて何度も変わり、今回の契約は2028年まで続くそうで、球団が名称ひとつにも継続的に商業的価値を付与している印象を受けました。

導線から始まる祭りの雰囲気 — スマイル グリコパーク

市街地から少し離れた場所にありますが、試合のある日は球場周辺がまるで地方の朝市のような雰囲気でした。屋台のように並ぶ飲食ブースや各種アトラクション、乗り物が球場の導線から続いていて、試合開始のずっと前から人々が集まっていました。

その中心にあるのが、球場の左側外野後方に位置する『スマイル グリコパーク』という付属遊園地でした。観覧車やメリーゴーラウンド、トランポリン型の遊具、体験型アスレチックまで備えていて、野球観戦のチケットがあればこの施設全体を無料で利用できると聞きました。

観覧車 — 広告媒体になった遊具

この観覧車が特に印象的で、球場の内側を見下ろせる形で作られた世界初の球場内観覧車だそうです。写真でも見るように観覧車の中央にはグリコのロゴ広告が大きく貼られていました。スタジアム内の電光掲示板やフェンス広告に慣れていた私には、外野の向こう側の遊戯施設まで観客の視線が長く留まる場所ならどこでも広告媒体にできるという発想が新鮮でした。球場という空間の境界を観客の動線と視線を基準に引き直したわけで、国内の球場でも注目すべきアプローチだと思いました。

スマイル グリコパークの観覧車、楽天モバイル・スタジアム宮城

体験型アクティビティ — 野球ファンでない家族も引き込む仕掛け

スマイル グリコパークの中には体験型アクティビティも用意されていました。

安全バーに体を掛けて鉄骨ビームの上を慎重に歩いてみるアスレチックコースで、高所から球場や周辺の街並みを見下ろしながら歩く楽しさがかなりありました。こうした施設を観戦とセットで無料で開放している理由は明白でした。試合のない時間でも人々を球場の近くに留め、野球に詳しくない家族連れの来訪者まで自然に球場に引き込む装置になっているのです。

独立した建物全体を使う公式グッズショップ

球場のすぐ前にある公式グッズショップも見逃せませんでした。球場付属の店舗としては異例とも言える独立した建物全体を店舗に使っており、扉を開けて入った瞬間、その規模に圧倒されました。

楽天イーグルス公式グッズショップ外観

2階の高さから店舗全体を見下ろせる造りになっていて、帽子・ユニフォーム・キッズ用品・雑貨・コラボアイテムまでカテゴリー別に売り場が細かく区画されており、そこを行き交う客の動線まで計算されているかのような配置でした。

ユニフォームを一着買っても背番号をその場で刺繍してくれるコーナーがあり、他ブランドと協業したコラボ商品だけを並べた売り場が何列も続くほどでした。

国内球団のグッズショップを長く運営してきた立場からすると、この程度の面積と商品構成、運営人員を一つの球場が担っているという事実自体が驚きでした。

楽天イーグルスグッズショップ内部

優勝の瞬間を刻む決済スペース

レジが並んで4台設置されていましたが、その背後の壁面を球団の優勝時の大型写真で埋めていたのも印象的でした。会計を待つ短い時間でさえ球団の歴史と感情を再び刻み込む仕掛けとして活用している印象を受けました。

売上が大きく上がる空間ほどブランドメッセージを最も濃く植え付けるという原則を、この一面の壁がよく示していました。

楽天イーグルスグッズショップの優勝記念写真壁

ジェット風船応援 — 一体感をつくる仕掛け

応援の方式でも印象的な場面がありました。楽天イーグルスはいわゆる“ジェット風船”の応援で有名で、創設20周年を迎えた2024年にこの伝統を再び復活させたと聞きました。

試合中に決められたイニングになると観客全体が球団が販売する専用の風船を専用ポンプで膨らませて一斉に空へ放つのですが、口で直接膨らませるのは安全上の理由で禁止されているといった細かい運用ルールまでありました。何万個もの風船が同時に舞い上がる瞬間、その場にいた全員が同じチームを応援しているという感覚を瞬時に共有しました。

国内の球団もこうした一体感を作るために独自の応援道具を開発して使っていますが、実際に現場で何万人もの人が同時に同じ動作をする光景を目の当たりにすると、その波及力が改めて強く感じられました。

まとめ

整理すると、この球場で学んだのは結局のところ球場の境界を広く捉えることでした。スタジアム内部の電光掲示板やフェンスだけを広告資産と見なすのではなく、外野の向こう側の遊戯施設や別棟のグッズショップまでマーケティング資産に拡張し、アクティビティや応援道具で観客一人ひとりが直接参加する仕組みにして、雨の火曜日でも席を埋める力を生み出していました。

私たちも球場の塀の内側だけを見ず、観客の動線が届くすべての空間をコンテンツと広告、収益資産として改めて見直す必要があると感じました。

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