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ラスベガス フリーモント・ストリート

フリーモント・ストリート — ビバ・ビジョンに見る空間マーケティング

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GT
サイト運営者が直接執筆するプロスポーツマーケティングインサイト2026-07-19 · 閲覧 161
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ラスベガスのダウンタウンにあるフリーモント・ストリートを歩いてみました。

華やかなリゾートが集まる通りとは異なり、ここはラスベガスが始まった“オールドベガス”の通りです。この古い通りが今でも年間2400万人以上を集める名所であり続けている理由が気になり、あえて時間をつくって歩いてみました。

結論から言うと、単一の施設ではなく通り全体をひとつのコンテンツとして設計している点が最も印象的でした。

フリーモント・ストリート・エクスペリエンス全景

フリーモント・ストリート・エクスペリエンス — 通り全体に屋根をかける発想

フリーモント・ストリートは1995年に初めて大規模なLEDキャノピーを設置して以来、現在の形になりました。

5ブロックにわたる歩行者専用の通りにアーチ型の屋根をかけ、その上にLEDスクリーンとスピーカー、ライブパフォーマンスを組み合わせた「フリーモント・ストリート・エクスペリエンス」というイベントを年間を通して無料で運営していました。

道路をまるごと覆って屋根をかけ、ブランド資産に変えてしまうという発想自体が、マーケターの立場からすると何度も噛みしめたくなるポイントでした。

フリーモント・ストリートのLEDキャノピー屋根

ビバ・ビジョン — 世界最大のLEDキャノピー

最も象徴的なのはやはり「ビバ・ビジョン」と呼ばれる世界最大のLEDキャノピーです。長さ420m、幅27mにおよぶ天井全体が4900万個を超えるLEDランプで覆われており、2019年の大規模なアップグレードにより画質が4倍、明るさが7倍に向上して、今では夜だけでなく昼間にもライトショーを行えるようになったそうです。

25年以上のコンテンツを放置せず、定期的にハードウェア自体を更新してきたということで、一度つくったランドマークを最新の状態に保とうとする投資姿勢が目立ちました。

フリーモント・ストリートのビバ・ビジョンLEDキャノピー

通りを「滞在する場所」に変えるライブステージ

通りの至る所に大型ステージが3か所も配置されていて、ライトショーがない時間でもライブ演奏やポピュラー音楽のイベントが途切れませんでした。

歩いていると自然と公演の前で立ち止まる導線になっており、こうして歩行者専用空間に参加型コンテンツを細かく配置して「見るための通り」ではなく「滞在する通り」にしている点が特に印象的でした。

フリーモント・ストリートのライブステージ

スロットジラ — 観光客をコンテンツに引き込む仕掛け

「スロットジラ」と呼ばれるジップライン体験施設も同じ文脈でした。LEDキャノピーの下をそのまま横切って飛ぶ体験型アトラクションで、単に見物するだけだった観光客をコンテンツの中に直接引き込む装置になっていました。

ライトショー、ライブステージ、体験型アトラクションを重層的に重ねることで、「没入型メディア」「参加型体験」「ローカルアイデンティティ」という三つの軸を同時に満たしているのがこの通りの本当の競争力だと感じました。

ここに70店を超える地域の小規模事業者と協力しながらオールドベガスの色を失わない姿勢が加わることで、古い通りがいまだに現在進行形のランドマークであり続ける理由が理解できました。

まとめ — コンテンツを層状に重ねて滞在時間を延ばす

フリーモント・ストリートから学べる点は、結局のところコンテンツを層状に重ねて滞在時間を延ばすという方法でした。

国内のスタジアムでも電光掲示板や照明といったメディアインフラを一度作って終わりにするのではなく、定期的に更新し、試合の前後の時間に観客がただ通り過ぎるのではなく滞在したくなる参加型コンテンツをスタジアム周辺に重層的に配置する方向を検討する必要があると感じました。

地域の小規模事業者との協働を通じて、クラブならではのローカルな色をつくることもフリーモント・ストリートが示してくれた実践的なヒントでした。

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